はじめに
2023年11月に開催されたOpenAIの開発者会議「DevDay」にて、ChatGPTの新機能「GPTs」が発表され、2024年1月に「GPT Store」がオープンしました。GPTsはノーコードでオリジナルのChatGPTを作成し、業務効率化や特定用途に活用できる機能です。本記事では、GPTsの概要、作成方法、活用事例、おすすめGPTsを詳しく解説します。
目次
1.GPTsとは?
GPTs(ジーピーティーズ)は、ノーコード(プログラミング不要)でオリジナルのChatGPTを作成できる機能です。2023年のOpenAI DevDayで発表されたこのサービスは、ChatGPT PlusおよびChatGPT Enterpriseの有料プラン限定で提供されています。オリジナルのGPTは、企業の特定業務や情報に合わせてカスタマイズでき、他のユーザーとの共有も可能です。
2.GPTsで実現できること
GPTsを活用することで、以下のことが実現できます。
- ノーコードでChatGPTをカスタマイズ可能:プログラミング知識がなくても、業務に合わせたChatGPTを簡単に作成できます。
- 作成したGPTsを他のユーザーと共有:他のユーザーが作成したGPTも利用可能で、ニーズに合ったGPTを業務で活用できます。
- 外部のAPIと連携:例えば、メール作成やスケジュール管理、商品注文などの自動化も実現できます。
- オリジナルGPTの公開で収益化の可能性:GPT Storeに公開することで、利用状況に応じた報酬を得られる仕組みが整いつつあります。
3.GPTsの利料
GPTsは有料版のChatGPTでのみ利用可能です。利用料は以下の通りです。
- ChatGPT Plus:月額20ドル
- ChatGPT Enterprise:料金は要問い合わせ
- ChatGPT Team:月額30ドル(年間契約で月額25ドル)
4.GPTsの作り方
以下の順で簡単にGPTsを作成できます。
- GPTsの立ち上げ:左メニューの「GPTを探す」をクリックし、右上の「+作成する」ボタンを押します。
- 名称・プロフィール画像の設定:作成するGPTの名称やプロフィール画像を設定し、必要に応じて「日本語で会話をお願いします」などを設定します。
- 追加情報のインプット:企業の資料(PDF、Wordなど)をアップロードし、情報に基づく回答が得られるように設定できます。オプションで「ウェブ検索」「DALL-E 画像生成」「コードインタープリターとデータ分析」なども選択可能です。
- 共有範囲の設定と保存:「自分のみ」、「リンク共有のみ」、「公開」から共有範囲を選択し、保存します。
5.GPTsで収益化する方法
現時点では本格的な収益化は未対応ですが、将来的には利用者数に応じた報酬プログラムが提供される予定です。
6.GPTsの使い方
作成後、サンプル質問が表示され、アップロードした情報に基づいた回答が得られます。例えば、特定の業務に特化した質問に対し、より迅速かつ詳細な応答が得られます。
7.GPTsの活用事例とおすすめGPTs
おすすめGPTsを活用事例と共に紹介します。
- Prompty:作成したプロンプトを最適化し、思い通りの回答が得られるようサポート。
- Trippyカスタマーサポート:FAQや問い合わせ履歴を基に、カスタマーサポート業務を効率化。
- Market Maven:マーケティング戦略案を提案し、集客や成約率向上に貢献。
- Code Teacher:プログラミングコードの意味を解説し、初心者でも効率的に学習可能。
- Chat with Video Pro:YouTube動画の内容をテキストで把握するためのサポート。
8.GPTsの注意点
- プライバシーリスク:GPTsを「リンク共有」設定にすると、第三者に内容が流出するリスクがあるため、共有範囲を慎重に選定する必要があります。
- 回答結果の確認:回答には誤りが含まれる可能性もあるため、間違いがないか確認することが重要です。また、GPT-4の学習データは2023年4月時点までの情報であるため、最新情報を反映していない場合があります。
- 著作権に配慮:他者が著作権を有するコンテンツを無断で使用しないよう注意が必要です。特に収益化を視野に入れている場合は要注意です。
9.まとめ:GPTsで特定業務を効率化しよう
GPTsは、特定の業務に特化したChatGPTをノーコードで作成できる機能です。業務効率化やカスタマーサポート、マーケティング戦略案など、さまざまな用途で活用可能です。ただし、情報の共有や著作権には十分注意し、正確な回答が得られるように確認することが大切です。